フツウをかきまぜる日々

“ひと”にまつわる事柄を、自分の経験とマンガや映画などを絡めて描きます。

男の居場所のつくりかた(1)「なぜ今男性を支えるのか」

現在、仙台市で男性の男性による男性を考えるための「男の勉強会」を主宰している。
 
「男は一家の大黒柱として妻子を養わなければならない」
「男の子なんだからいつまでも泣いてちゃダメ!」
 
男は強く、周囲の人に頼られる存在として期待されがちである。
 
高校のとき付き合っていた女の子が「この映画いいよ!」とおもむろに貸してくれたDVDを見てみると、
マッチョなイケメンカリスマヤンキーが主人公のアクション映画で、
「俺もこうなることを求められているのか…!?」
と必死に腹筋トレーニングを始めた私だったが、
やはり期待されていたのだろうか。(たぶん違う)
 
周りからの期待だけなら拒めばいい話だが、私たち男は周りから促されずとも「男かくあるべし」と、明確な理由なしに自分で自分を制限しているところがある。
 
どんな場面でも女性を力強くリードすることが何よりも大切だと思っている人。
仕事は成果を出すことが全てと考えて働きづめている人。
 
私なんかは、それが何かに結びついたこともないのに、女性と歩いているとき、さりげなく車道側を歩く習慣が染みついている。
 
しかし車に轢かれれば男女関係なくケガはする。
 
「男は弱音を吐かないもの」「男は耐えて努力するもの」と自分を制限した結果、それは良い結果になることもあるが、自身が苦しくなってしまうこともある。
 
自殺、過労死をするのは男性の方が多い、というデータにもそれは見て取れる。
 
 

f:id:pagonasofa:20161028175339g:plain

(平成28年3月 警察庁統計資料「平成28年中における自殺の状況」) 

 

「男の勉強会」の目的は、そうした固定的な「男らしさ」を無理なくゆる~くほどいていくことだ。
年齢(20代~60代)も背景も異なる8~10人の男性たちが集まり、
「愚痴」「ジェンダー」「プライド/劣等感」「性欲」などをテーマに、自分が思うことを自由に語り合う。
そうして様々な人の視点に触れることで、「こう考えることもできるのか」という気付きが生まれることを大切にしている。
 
男たちが、そして男たちが関係していく人たちが、少しでも生きやすくなることを目指して今後も活動していきたい。
 
 
勉強会は今年度いっぱいは月一で開く予定です。
 
今後のスケジュール
11/8(火)18:30-20:30
第4回男の勉強会「男とプライド/劣等感」
11/19(土)15:00-17:00
男を語るにはもってこいの会(女性参加可!)
 
次回は勉強会を開いたきっかけについて書きたいと思います。
 
市民団体 Re-Design For Men

https://www.facebook.com/RDFM0625/

 

※男性の抱える問題については社会学の一領域「男性学」で詳細に研究されています。

男性学入門