フツウをかきまぜる日々

“ひと”にまつわる事柄を、自分の経験とマンガや映画などを絡めて描きます。

2018-01-01から1年間の記事一覧

「自己肯定感」という言葉がいまいちよくわからないので再考してみた。

「自己肯定感」。 昔からある言葉だがここ最近特に耳にすることが多くなった。 何か問題がありそうだったらとりあえず「自己肯定感が低いんだよね~」と言って済ませてしまえるような、悪用の気配さえある。 こうした「自己肯定感」の氾濫の中で、改めて考え…

インポテンツ、棺桶、チキンラーメン ~焦点化されなかった東日本大震災〜

「おにーちゃんにだけ言うけどね、俺ね、今70(歳)でしょ。で、震災から6年か。6年間、64(歳)からもう1回もたってないんだよ。」 ——え、たつ…? 「下半身のあれね、勃たなくなってね、はっはっは(笑)」 ——震災の影響で、ってことですか? 「それはわか…

べてるの家、探訪

3月末に北海道浦河町にある「べてるの家」にお邪魔した。 1日だけだったが実りが多く、そこでの学びをまとめておきたいと思う。 べてるの家とは べてるの家とは、統合失調症や、うつ病などの精神障害を抱えた当事者の活動拠点のことで、名産である日高昆布の…

語りだす男 ― 男性グループという視座 ―

「洗濯物を干す男」では私の怒りと加害性を、「殴られる男」では私の被害体験と痛み、そして語れなさについて書いてきた。 kainishii.hatenablog.com kainishii.hatenablog.com こうした経験から、どうやら私の中には2つの規範があることが見えてきた。 1つ…

殴られる男 ― 痛みと語れなさ ―

私の経験などを「男として生きてきた」ことを切り口に書いていく、「〇〇する男」の2つ目の記事になる。 前回「洗濯物を干す男」では私の怒りと加害性について扱った。 洗濯物を干す男 ― わたしの怒りの研究 ― - フツウをかきまぜる日々 今回は私の被害経験…

洗濯物を干す男 ― わたしの怒りの研究 ―

以前地下鉄千代田線の女性専用車両に、複数の男性が乗り込み、その影響で電車が遅延したというニュースがあった。 彼らはあえて女性専用車両に乗り込み、そして依然として乗り続けているらしい。 そのニュースを知って以来、彼らがそうした行動を続ける背景…